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今永昇太投手の投球回転数

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 MLBカブスの今永昇太投手の活躍のニュースを見ました。 投球の平均速度は148km/hぐらいであるところ、大リーガーのバッターを見事に抑えているというものです。その理由として今永投手が投げる球のの投球回転数が高く、2678r.p.m.にもなったということです。確かに高速回転ですねえ。  やきゅまるブログさんを見ても  https://yakyumaru.com/2023/06/08/post-23627/ 大リーガーで平均2250r.p.mぐらいでしょうね。 わたしの投球・バッティングサイト http://nlabo.biz/ball_net_biz/ でのデータではすべて2100r.p.m.にしていますので驚くばかりです。そこで、回転数が2100r.p.m.と2678r.p.m.の投球にどの程度の違いが出るのかの解析をしてみました。 条件は、投球速度が150km/h、左投げスリークオーター、ストレートとしました。バットインパクトはホームベースの投手側のふちからキャッチャー側に15cmの位置とし、その位置での投球の高さの違いを以下に示します。       なんと11cmもの差がありました。今永投手の投げる高速回転のボールが高い位置にあります。 もちろん、いかに今永投手の投げる球といえども、投球位置より浮き上がるわけではありませんが、これは、浮き上がって見えるのではないでしょうか。   大リーガーのバッターたちも、そう簡単には打つことができないわけですね^^

クアーズ・フィールド

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 「クアーズ・フィールド(Coors Field)は、アメリカ合衆国のコロラド州デンバーにある野球場。1995年に完成し、MLBコロラド・ロッキーズのホーム球場」(Wikiより)です。 わたしが調べたところでは海抜標高が1579mもあって、空気が薄い分、打者に有利な球場として知られています。ちょっと興味がわきましたので打球飛跡の違いを実際に計算してみました。 野暮ですが、標高z(m)の気圧と空気密度は以下の式で計算することができます。 ここでP0およびρ0は地上での気圧および空気密度で、nはポリトロープ指数です。   P0=1013 (hPa)   ρ0=1.2 (kg/m^3) とすれば、海抜標高が1579mでの空気密度は1.0312 (kg/m^3)となります。 小さくない違いなんですね。 で、早速打球の違いのサンプルを計算してみました。ちなみに、投球も調整して、同じインパクト位置になるようにし、バッティング条件は同じにしてあります。 やはり、標高1579mともなると打球は伸びますね。ホームランが出やすいということが分かります。ところが、この球場で野茂英雄がノーヒットノーランを達成したというのですから驚きますね。 ちなみに、NKEN.LABOにおける投球おおび打球解析 http://nlabo.biz/ball_net_biz/ では、空気密度を1.2 (kg/m^3)としています。

投球時の肩の高さ

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 今回は、投球時の肩の高さについて考察してみます。 肩の高さというのは、投手が腕を振って投球する際の、グラウンド面からの肩までの高さのことです。わたしの投球およびバッティングのシミュレーションにおける重要な設定パラメータになっています。下の図を見てください。 投手は、グラウンド面から高さが25.4cmの高さのマウンドから投球するわけですが、実際に投球する際は前方に踏み出した足がマウンドの低い位置を踏むことになりますし、脚を大きく開くわけですから、実際には身長やフォームに依存して肩の高さが決定されます。 有名な投手については、身長が公開されており、また、投球フォームの動画も公開されていたりしますので、画像をキャプチャーして、図にある、Sを算出することができます。これより、肩の肩さは身長+25.4cm-Sで求めることができるわけです。 動画はYuoTubeを参照しました。 山本由伸投手(身長 178cm) https://www.youtube.com/watch?v=k_AtbKcSR_o 大谷翔平投手(身長 193 ㎝) https://www.youtube.com/watch?v=Cpbw5Jdba_A&t=1s 千賀滉大投手(身長 185 ㎝) https://www.youtube.com/watch?v=ChXthSO5J00 則本昂大投手(身長 178 ㎝) https://www.youtube.com/watch?v=9-6OYpvC_Bs 今永昇太投手(身長 178 ㎝) https://www.youtube.com/watch?v=ffVjDcc6zxk 山崎福也投手(身長 188㎝) https://www.youtube.com/watch?v=cqKMTN1eMG0 宮城大弥投手(身長 171㎝ 実際には170cm) https://www.youtube.com/watch?v=cqKMTN1eMG0 で、肩の高さをまとめると となりました。ちなみに、宮城投手は身長が171㎝となっていますが、YouTubeによれば自ら170cmとおっしゃっています。 さて、結果を見てみますと、大谷投手は身長が高いので肩の高さも高いのはわかりますが、千賀投手の肩の高さが際立っています。ただ、参考にした動画は、実際のマウンドではなく、投球練...

中田翔内野手の札幌ドーム天井直撃打

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 Web上には日刊スポーツの記事で「仰天中田、日本人初札幌ドーム天井直撃打」なんてのがあります。 URLは https://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20110521-778876.html です。 記事によれば、「打球は左翼へ高々と舞い上がり天井の最高部(地上から68メートル)付近に直撃」(上記日刊スポーツWeb記事)とあります。驚きますね。で、ちょっと調べてみましょう。 実は、わたしは、種々の投球速度とバットスウィング速度における打球計算をしています。投球速度が150km/h、バットスウィング速度が130km/hの条件での打球データが次の図です。この打球の中では最高高度が66mでした。ほんの少し札幌ドームの天井の最高高さには届いていません。 そこで、バッティング時の条件をほんの少し変えて高さが68mになる打球を算出してみました。もちろん、中田選手の打球とも異なるのでしょうが、少なくとも、こうした打球がシミュレーションで計算できることを示しています。ちなみに、投球ボールがバットに衝突するbバット上の位置がわずかにずれていたり、バッターの立ち位置、更には、投球ボールがどの程度ホームベースに近づいたところでインパクトを行うかなどの条件のいずれも、ほんの少し違っていたりしても打球の軌跡は大きく異なってきます。もちろん、投球の軌跡がほんの少し違っても同じです。実際のバッティングではシミュレーションのように再現することは困難なのです。すなわち、札幌ドームの天井に打球を直撃させようとしても、再現は極めて困難であることでしょう。「日本人初札幌ドーム天井直撃打」って、やはり中田選手は持っているなあというわけです^^

浜風

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夏の日中の甲子園球場は浜風が吹くので、ライト方向の打球が伸びないと言われているようですね。 実際には風速も風向も変化しているでしょうし、条件を設定することも困難ですが、参考として、風がライト方向とレフト方向への打球にどの程度の影響があるかを計算してみました。 早速ですが、下の図を見てください。風速はいずれも3m/s、時速で言えば10.8km/h、ランニングをしたときに感じるぐらいの風速で、顔に風を感じる程度の軽風という条件です。 風向(***参照)はセンター方向を北として55°、1塁側ファールラインよりちょっとファールグラウンド側からホームベースに向かって吹いてくる条件です。ライト側の飛球は無風条件でホームランになるのですが、想定通り風が吹くと失速しています。風速3m/sなんてよくありそうですけど結構影響があるのですね。 さて、同じ風速・風向の条件でレフト側のフライはどうなるかなと思いましたら、ちょっと意外でした。フェンスに防球されてぎりぎりホームランにはならなかったフライがホームランになるかと思いきや、風に流されて、やはり失速しています。 で、それではということで、風速は同じ3m/sですが、風向を145°にしました。145°というのはホームベースから見ると、ちょうどレフト方向へ吹く、まさしく追い風です。結果は下の図を見てください。さすがに、こちらは打球が伸びて見事ホームランになりました。風の影響はなかなか難しいですね^^ ***風向(ふうこう、「かざむき」とも。英: wind direction)とは、風が吹いてくる方向のことである[1][2]。 例えば「北風」は、北からこちらへ向かって吹いてくる風のことである[2]。風向は一般的に南、南南西、南西などといった16方位で表す[1]が、国際式の風向は、真北を基準に東が90度、南が180度といったように時計回りに表す360方位を使っている。無風状態で方位が定まらない場合は0で表す。(Wikiより)

フェアとファール

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 野球では、打球がファールラインギリギリを飛んで行って、フェアになるかファールになるかではらはらすることがあります。本記事では、1塁側および3塁側のそんな打球をシミュレートしてみました。 いずれも、1塁側および3塁側のそれぞれのベースのわずかフェアグランド側を飛んで行き、ひとつはファールラインの内側、すなわちフェアグラウンドに跳ね返ってからファールラインを超えて、ファールグラウンドに転がる 打球1 と、外野のファーラインの外側、すなわち、ファールグラウンドに跳ね返って、ファールグラウンドに転がる 打球2 をシミュレートしました。 野球のルールでは 打球1 はフェア、 打球2 はファールとなると思います。早速見てみましょう。 Fig1は、1塁側および3塁側のそれぞれの方向の 打球1 および 打球2 の平面図です。 いずれの打球も1塁側および3塁側のそれぞれのベースのわずかフェアグランド側を飛んで行き、ファールグラウンドに達しています。分かりにくいので、拡大してみましょう。 それぞれの打球は、1塁側および3塁側のそれぞれのベースのわずかフェアグランド側を通過しているのが分かると思います。 それでは、それぞれの方向の打球の詳細を見てみましょう。 まずは1塁側打球から 続いて3塁側打球 です。いずれも、打球が着地してから更にフェアグラウンドから逸れていくようですね。これは、打球の回転が影響しているのでしょう。 今回の打球は、随分、バッティング条件を調整してようやく探し出しました。バッターの立ち位置、インパクト位置、スタンス角度、バットにボールがあたる位置などです。実際の野球選手の技術ってすごいものだとつくづく思いました^^

堀内恒夫投手のカーブ

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プロ野球でV9を成し遂げた読売巨人軍の右腕のエースと言えば堀内恒夫投手でしたね。当時のテレビカメラは主審の背後からの視点でしたから、バッターの気分になったものです。で、右バッターの気持ちになってみて、バッターにぶつかってくるんじゃないかというくらいに、バッターの肩口から入ってくる大きなカーブが堀内投手の十八番でした。 いまは、わたしには当時の詳細な投球条件を知る由もありませんが、せっかく投球およびバッティングのシミュレーターがあるのですから、右バッターの肩口から入ってくるカーブを再現してみました。 投球条件としては、肩を中心にして腕が真上から10度傾いた上手投げ、球速は145km/h、ボール回転数は45r.p.s、腕のラインから45度傾いた軸で回転を与えます。 結果は以下の通りです。各図にはライト方向への打球の軌跡も含まれていますのでその点をご留意の上でご覧ください。 最初の図は俯瞰図です。ストライクゾーンに投げられた投球の軌跡を見ることができます。 次は平面図、すなわち、真上からみたものです。投球全体を見たものとホームベースの部分を拡大したものを掲載します。上方から見ると、曲がりはこんなものかとも感じますね。 次に、右側面図、すなわち、真横からの視点です。ちょっと浮きあがったボールが落ちていく様子がわかります。 では、いよいよ、主審の背後からの視点です。いかがでしょうか。見事に右バッターの肩口から入って、おおきくカーブしながら落ちてきますね。こんなボールを投げられたのでは、思わず、身体を逸らせてしまいますね。 最後に、実際のグラウンドで見てみます。打球はライトフライになったでしょうかね^^